【課題】使用者が目線を向けるだけで車両のプレートナンバーを照合できるヘッドマウントデバイスを提供する。 【解決手段】使用者Pの頭部に装着可能なヘッドマウント本体1と,撮影手段2と,音声出力手段3と,制御手段4と,を備え,制御手段は,撮影手段から画像データを受信し,該画像データを分析してプレートナンバーを検出し,制御手段が有する記憶媒体に保存される複数のプレートナンバーに該検出されたプレートナンバーに一致するものがある場合,音声出力手段を起動して通知する音を出力させる。 【選択図】図2
1.使用者の頭部に装着可能なヘッドマウント本体と, 前記ヘッドマウント本体に配置され,撮影した画像データを出力する撮影手段と, 前記ヘッドマウント本体に配置されて前記ヘッドマウント本体を着用する使用者が聞こえるように音を出力する音声出力手段と, 前記ヘッドマウント本体に配置され,前記撮影手段及び前記音声出力手段に電気的に接続して前記撮影手段及び前記音声出力手段を制御する制御手段と,を備えたヘッドマウントデバイスであって, 前記制御手段は, 複数のプレートナンバーがデジタルデータとして保存される記憶媒体と, 前記撮影手段及び前記音声出力手段に電気的に接続して前記撮影手段から前記画像データを受信し,該画像データを分析してプレートナンバーを検出ナンバーデータとして検出し,前記記憶媒体に保存される前記複数のプレートナンバーに前記検出ナンバーデータと一致するプレートナンバーがある場合,前記音声出力手段を制御して一致するプレートナンバーが検出された旨を通知する音を出力させるプロセッサと,を有するように構成されることを特徴とするヘッドマウントデバイス。
2.前記ヘッドマウント本体はヘルメットであり,前記撮影手段は,該ヘルメットの下端部に取り付けられていると共に,前記ヘッドマウント本体を着用する使用者の前方に向かって撮影するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のヘッドマウントデバイス。
3.前記ヘッドマウント本体はヘルメットであり,前記音声出力手段は,該ヘルメットの内側に配置されて,前記ヘッドマウント本体を着用する使用者の両耳に向かって音を出力するイヤホンであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のヘッドマウントデバイス。
4.前記記憶媒体に保存される前記複数のプレートナンバーに前記検出ナンバーデータと一致するプレートナンバーがある場合,前記制御手段は,この一致するプレートナンバーが検出された旨に対応するデータを前記記憶媒体に保存するように構成されていることを特徴とする請求項1~請求項3のいずれか一項に記載のヘッドマウントデバイス。
5.前記制御手段は,GPSモジュールを更に備え,前記記憶媒体に保存される前記複数のプレートナンバーに前記検出ナンバーデータと一致するプレートナンバーがある場合,前記制御手段は,前記GPSモジュールによって現在位置を取得し,且つ,取得した前記現在位置を,前記一致するプレートナンバーに関連付けて前記記憶媒体に保存するように構成されていることを特徴とする請求項1~請求項4のいずれか一項に記載のヘッドマウントデバイス。
6.前記制御手段は,無線通信モジュールを更に備え,前記制御手段は,該無線通信モジュールを利用してサーバーと無線通信を行い,前記一致するプレートナンバーが検出された旨に対応するデータ,もしくは前記一致するプレートナンバーに関連付けられた前記現在位置を前記サーバーに送信するように構成されることを特徴とする請求項5に記載のヘッドマウントデバイス。
7.前記無線通信モジュールは,対応のモバイル通信手段と近距離無線通信を行い,該対応のモバイル通信手段を介して前記サーバーと無線通信を行うように構成されていることを特徴とする請求項6に記載のヘッドマウントデバイス。
8.前記ヘッドマウント本体に配置されて前記ヘッドマウント本体を着用する使用者からの音声をデジタル音声データとして録音して前記記憶媒体に保存するマイクロホン手段を更に備えることを特徴とする請求項1~請求項7のいずれか一項に記載のヘッドマウントデバイス。
9.前記制御手段は,前記マイクロホン手段により録音された前記デジタル音声データを解析して対応の音声指令として読み取り,そして該音声指令に基づいて対応するプログラムを実行することを特徴とする請求項8に記載のヘッドマウントデバイス。
10.前記ヘッドマウント本体を着用する使用者の目の前に配置されるように前記ヘッドマウント本体に取り付けられるヘッドマウントディスプレイを更に備え, 前記制御手段は,前記ヘッドマウントディスプレイに表示される映像を制御するように構成されていることを特徴とする請求項1~請求項8のいずれか一項に記載のヘッドマウントデバイス。
11.前記制御手段による制御で,前記撮影手段と前記記録媒体とによりドライブレコーダーとして機能するよう構成されていることを特徴とする請求項1~請求項10のいずれか一項に記載のヘッドマウントデバイス。 【0001】 本考案はヘッドマウントデバイスに関し,特に,車両のプレートナンバーを照合する機能を備えたヘッドマウントデバイスに関する。
【0002】 パトロール中の警察は,見かけた車両のプレートナンバーを手持ちのデバイスに入力してその車両が盗難車であるか否かを確認する作業をするが,この入力作業は効率が悪く,改善すべきである。
【0003】 また,人手による入力作業の他に,車両のナンバープレートの写真を撮ってサーバーにアップロードし,照合作業をサーバー側により実行する方法もあるが,オフライン状態では実行できないという欠点がある。
【0004】 以上の問題点に鑑みて,本考案は目線を向けるだけで車両のプレートナンバーを照合できるヘッドマウントデバイスの提供を目的とする。
【0005】 上記問題点に鑑みて,本考案は,使用者の頭部に装着可能なヘッドマウント本体と,前記ヘッドマウント本体に配置され,撮影した画像データを出力する撮影手段と,前記ヘッドマウント本体に配置されて前記ヘッドマウント本体を着用する使用者が聞こえるように音を出力する音声出力手段と,前記ヘッドマウント本体に配置され,前記撮影手段及び前記音声出力手段に電気的に接続して前記撮影手段及び前記音声出力手段を制御する制御手段と,を備えたヘッドマウントデバイスであって,前記制御手段は,複数のプレートナンバーがデジタルデータとして保存される記憶媒体と,前記撮影手段及び前記音声出力手段に電気的に接続して前記撮影手段から前記画像データを受信し,該画像データを分析してプレートナンバーを検出ナンバーデータとして検出し,前記記憶媒体に保存される前記複数のプレートナンバーに前記検出ナンバーデータと一致するプレートナンバーがある場合,前記音声出力手段を制御して一致するプレートナンバーが検出された旨を通知する音を出力させるプロセッサと,を有するように構成されることを特徴とするヘッドマウントデバイスを提供する。
【0006】 上記のように,本考案のヘッドマウントデバイスは,撮影手段が撮影した画像データを受信し,該画像データを分析して該画像データにプレートナンバーが写っている場合に該プレートナンバーを検出ナンバーデータとして検出し,前記記憶媒体に保存される前記複数のプレートナンバーに前記検出ナンバーデータと一致するプレートナンバーがある場合,音声出力手段を制御して一致するプレートナンバーが検出された旨を通知する音を出力させるので,該ヘッドマウント本体を着用する使用者としては,撮影手段に目の前の光景を撮影させるだけで,目の前にあるすべてのナンバープレートの照合を完了するので,プレートナンバーを視認して入力する手間は省ける上,画像データをアップロードできないオフライン状態であっても作業はできるので,従来の作業方法の欠点が改善されている。
【0007】 本考案のヘッドマウントデバイスの実施形態の外部構成が示されている正面図。 本考案のヘッドマウントデバイスの実施形態の外部構成が示されている側面図。 本考案のヘッドマウントデバイスにおける制御手段により行われる制御処理の概要が示される説明図。 本考案のヘッドマウントデバイスにおける制御手段により行われる制御処理における照合作業の概要が示される説明図。
【0008】 以下は各図面を用いて本考案についてより詳細に説明する。
【0009】 図1と図2に本考案の実施形態の外部構成が示されている。図示のように,この実施例では,本考案のヘッドマウントデバイスは,ヘルメットとして構成されて使用者Pの頭部に装着可能なヘッドマウント本体1を備えている。
【0010】 ヘルメットとして構成された該ヘッドマウント本体1には,撮影手段2と,音声出力手段3と,制御手段4とが配置されている。この他,マイクロホン手段6と,ヘッドマウントディスプレイ7と,風防10も配置されている。
【0011】 この実施形態において,撮影手段2は,図示のように該ヘルメットの右側の下端部に取り付けられていると共に,ヘッドマウントデバイスを着用する使用者Pの前方に向かって撮影するように構成されている。なお,ここでいう下端部とは下端とその近くを含む部分を指し,また撮影手段2の撮影方向に関しては,前方に限定されず,例えば後方や斜め上など,必要に応じて調整することも可能である。そして,撮影手段2は撮影した画像データを制御手段4に出力する。
【0012】 この実施形態において,音声出力手段3は,該ヘルメットの内側に配置されて,ヘッドマウントデバイスを着用する使用者Pが聞こえるように,ヘッドマウントデバイスを着用する使用者Pの両耳に向かって音を出力するイヤホンである。なお,片方にだけ設置することも可能である。
【0013】 図2では制御手段4はヘッドマウント本体1の後頭部に該当する箇所から突起するが,これは例示に過ぎず,ヘッドマウント本体1に内蔵される構成も可能である。この実施形態において,制御手段4はヘッドマウント本体1に配置され,且つ,撮影手段2と音声出力手段3とマイクロホン手段6とヘッドマウントディスプレイ7とにそれぞれ電気的に接続し,撮影手段2と音声出力手段3とマイクロホン手段6とヘッドマウントディスプレイ7とをまとめて制御する制御手段である。なお,風防10をモータ駆動とする場合には,制御手段4はこの駆動するモータにも電気的に接続して該モータを制御するように構成することも可能である。
【0014】 図3は本考案のヘッドマウントデバイスにおける制御手段4により行われる制御処理の概要が示される説明図である。
【0015】 図示のように,この実施形態において,制御手段4は,記憶媒体41と,プロセッサ42と,GPSモジュール43と,無線通信モジュール44と,を有するように構成されている。
【0016】 記憶媒体41には,複数のプレートナンバーがデジタルデータとして保存されている。これらの複数のプレートナンバーは,例えば盗難車のプレートナンバーであることが出来るが,これに限らず,公共の安全を脅かすとされた人間が所持する車両のプレートナンバーや,犯罪の被疑者が所持する車両プレートナンバーなどを登録して保存することも可能である。なお,記憶媒体41に保存されているプレートナンバーのデジタルデータに関しては,定期もしくは不定期に更新することができる。例えば,毎日特定の時間にネットワークに繋いで更新する定期更新や,データベースに新たな情報が追加されるたびに更新するなど,臨機応変に対応することが可能である。
【0017】 本考案におけるプロセッサ42は,記憶媒体41などに保存されたソフトウェアプログラムや,ファームウェアプログラム,もしくは自身のハードウェアの構成,もしくはこれらの組み合わせに従って,図4に示される検出プロセスを実行できるように構成されたものである。即ち,撮影手段2から出力された画像データ21を受信し,画像処理モジュール421を用いて該画像データを分析し,例えば該画像データに5つのプレートナンバーが写っていると画像処理モジュール421が判断すると,ナンバー判定モジュール422を用いて該5つのプレートナンバーを検出ナンバーデータとして検出し(例えば,0080‐APのナンバープレートが写っている画像から「0080‐AP」の数字を検出してデジタルデータとして出力する),それから照合モジュール423を用いて,記憶媒体41に保存されている前記複数のプレートナンバーに照合して,前記検出ナンバーデータと一致するプレートナンバーがある場合,音声出力手段3を制御して一致するプレートナンバーが検出された旨を通知する音を出力させる。
【0018】 このように,完全にオフラインの状況であっても,本考案のヘッドマウントデバイスは,検出及び照合作業を自動的に行うことができる。
【0019】 この通知音に関しては,ブザー音のように単純なものでもよく,該当のプレートナンバーを読み上げる音声でもよい。つまり「一致するプレートナンバーが検出された」旨さえ伝われば特に制限はない。
【0020】 また,記憶媒体41に保存される複数のプレートナンバーに前記検出ナンバーデータと一致するプレートナンバーがある場合,制御手段4のプロセッサは,この一致するプレートナンバーが検出された旨に対応するデジタルデータを記憶媒体41に保存するように構成されることも可能である。これが自動的に行われる構成により,検挙の漏れを減らすことにもつながる。
【0021】 また,GPSモジュール43により,記憶媒体41に保存される複数のプレートナンバーに前記検出ナンバーデータと一致するプレートナンバーがある場合,制御手段4は,GPSモジュール43によって現在位置を取得し,且つ,取得した前記現在位置を,前記一致するプレートナンバーに関連付けて記憶媒体41に保存するように構成されることも可能である。これが自動的に行われる構成により,担当者が場所を忘れたりすることなく記録が残される。
【0022】 また,無線通信モジュール44により,制御手段4は,該無線通信モジュール44を利用してサーバー5と無線通信を行い,前記一致するプレートナンバーが検出された旨に対応するデータ,もしくは前記一致するプレートナンバーに関連付けられた前記現在位置をサーバー5に送信するように構成されることも可能である。上記のように,本考案はオフライン状態であっても照合作業ができる利点があるが,オンライン状態である場合には照合記録や位置情報の付加作業が自動的にできるようになる。
【0023】 また,この実施形態においては,無線通信モジュール44は,例えば使用者Pが所持する携帯電話などの対応のモバイル通信手段8と近距離無線通信を行い,該対応のモバイル通信手段8を介してサーバー5と無線通信を行うように構成されている。つまり,既に普及している携帯電話の機能を利用してコストダウンを図ることも可能であることが示されている。ちなみに,無線通信モジュール44とモバイル通信手段8とが通信する具体的方法としては,例えばWi-Fiや,ブルートゥース(登録商標),ZigBee(登録商標),Z-Wave(登録商標),NFC,UWB,そしてIoTなどの近距離無線通信方法が挙げられる。
【0024】 また,この実施形態においては,制御手段4の制御により,マイクロホン手段6により録音された使用者Pからの音声をデジタル音声データとして録音して記憶媒体41に保存することもできる。更に制御手段4は,マイクロホン手段6により録音されたデジタル音声データを解析して対応の音声指令として読み取った上,該音声指令に基づいて対応するプログラムを実行するように構成されている。即ち,撮影手段2に撮影を実行させる命令から,情報を記憶媒体41に保存する命令,そして風防10を動かす命令などまでも,音声制御により実行させることが可能である。なお,音声指令の解析に用いられるデジタル音声データに関しては,解析後に自動的に削除される。また,モバイル通信手段8との近距離無線通信により,音声出力手段3とマイクロホン手段6とを利用した電話通信も可能である。
【0025】 また,この実施形態においては,制御手段4の制御により,ヘッドマウントディスプレイ7で映像を表示できるように構成されている。この構成により,撮影手段2により撮影される画像や,検出ナンバーデータに対応するプレートナンバーや,外部からの伝達などの必要な情報を表示して使用者Pに知らせることができる。
【0026】 そして更に,この実施形態においては制御手段4による制御で,撮影手段2と記録媒体41とによりドライブレコーダーとしての機能を発揮することも可能である。即ち,該ヘッドマウント本体1を着用する使用者Pが運転などをする際,撮影手段2が使用者の目に映る光景を動画として撮影して記録媒体41に保存する機能が備わっている。
【0027】 以上,本考案の好ましい実施形態を説明したが,本考案はこれらに限定されるものではなく,最も広い解釈の精神および範囲内に含まれる様々な構成として,全ての修飾および均等な構成を包含するものとする。
【0028】 以上をまとめると,本考案は,使用者が目線を向けるだけで車両のプレートナンバーを照合できる理想的な機能を備えた上,付加的な構成によっては音声制御機能やドライブレコーダー機能も完備することができる利便性が高い新規のヘッドマウントデバイスを提供することができる。
【0029】 1 ヘッドマウント本体 10 風防 2 撮影手段 21 画像データ 3 音声出力手段 4 制御手段 41 記憶媒体 42 プロセッサ 421 画像処理モジュール 422 ナンバー判定モジュール 423 照合モジュール 43 GPSモジュール 44 無線通信モジュール 5 サーバー 6 マイクロホン手段 7 ヘッドマウントディスプレイ 8 モバイル通信手段 P 使用者 |
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